こんにちは。創風塾です。
昨日7日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け
東京都と神奈川、埼玉、千葉の3県を対象に緊急事態宣言を発令されましたね。
今日のコラムでは、創風塾塾長の江上鳴風が、
「明けない夜はない」とお伝えします。
新型コロナウイルスに翻弄されている今だからこそ、
「明けない夜はない」と、今一度心に止めておきたいものです。
それでは、早速。
★
ずいぶん昔のことだけれど、
まだコピーライターになって４年目。
そこそこ力はついたけれど
まだ、クリエイティブ・ディレクターを名乗れもしない
時代のこと。
当時、つとめていた会社は
原宿の片隅にあった。
総勢50名前後の
中堅の広告制作会社。
仕事で、
とある世界的な楽器メーカーの
イベントの広告を担当した。
先輩のアートディレクターと組んだ仕事は
何度提案しても方向さえも見えなかった。
オーダーは、
武道館を使った音楽イベントの
たった1枚のポスター。
何度提案してものれんに腕押し。
暗闇の中にボールを打ち込んでいるようで
どうにもこうにも出口が見えなかった。
当時、目黒にあった、
その会社に打ち合わせに行くときの
足取りの重いこと、重いこと。（笑）
ああ、面倒くせえ！！と
何度投げ出したいと思ったか分からない。
何度目のプレゼンのあとだろう。
たぶん近所の公園に
焼きイモ屋が出ていたような
記憶があるから、冬なんだろう。
アートディレクターと
またプレゼンで玉砕し、
とぼとぼと会社に戻ろうとしていた時、
先輩が突然つぶやいた。
ちょっと元気のない笑みを
浮かべながらも彼はこう言ったのだ。
「エガミちゃん、
明けない夜はないからさ。」
そうだよな、明けない夜はないよな。
そうだよ、明けない夜はないな。
うんうん。
と若きエガミくんはうなずきながら、
せいいっぱい笑みを返して
オフィスに戻ったのだ。
それから厳しい状況に陥るたびに
このことばが甦ってくる。
「明けない夜はない」
ホモサピエンスが意識を持ってから
たぶん、明けない夜はなかったのだ。
一日たりとも
明けない夜はなかった。
ため息とともに
胸の内の苦しさを
そっと吐き出しているなら
「明けない夜はない」と
つぶやいてほしい。
絶望感とともにぼんやりと部屋の壁を
見つめ続けているなら
「明けない夜はない」と
じぶんに言い聞かせてほしい。
スマホのアプリを
用もないのにタップして
時間をつぶし、無為に耐えているなら
「明けない夜はない」と
声に出してほしい。
艱難汝を玉にす。
（かんなんなんじをたまにす）
玉になる前の苦しさは
この呪文を唱えて乗り切る。
「明けない夜はない」
★
いかがでしたか。
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