野に遺賢、市に大隠〜私の好きな言葉

野に遺賢、市に大隠〜私の好きな言葉
2022年12月9日 sofu

こんにちは。創風塾です。

今日は、ヒマラヤFMの「Egamingのあなたもブランドになれる!パーソナル・ブランディング講座」
バックナンバーより、創風塾塾長の江上鳴風が、
「野に遺賢、市に大隠」という江上の好きなことばのことを通じて、
ことわざや警句と活用しようという話をします。

詳しくはヒマラヤFMより音声をお聞き下さい。

 

 

私の好きな言葉のことを
少しお伝えします。

もう40年程前に
作家の開高健と
エッセイストの向井敏、
大学教授で文芸評論家の
谷沢永一の博覧強記の三人が鼎談して、
創った本に「書斎のポトフ」
というものがあります。

これは名うての
本読みだった三人が、
いろいろな分野の本を
縦横無尽に語りつくす
書評本です。

この中の最終章が
「野に遺賢 市に大隠」と書かれた、
知られざる傑作を集めた章なのです。

私は、
この章のタイトルになった
「野に遺賢 市に大隠」ということば、
なぜか好きです。

 

前半の“野に遺賢”

野は「や」と読みます。

そして「遺骨」や「遺族」の
遺されたと言う意味の「遺(い)」。

これに賢い者、賢い人の
「賢(けん)」。

読みは“やにいけん”

このことばの元は
中国のことわざ。

「野に遺賢無し」(やにいけんなし)
ということばがあるんですね。

この場合は「野」は
政治家が与党から野党になるとき
あるいは官職から民間に移るときの
「下野する」の「野」です。

「野に遺賢無し」とは
野つまり民間に、
優れた人物は残っていない。

そういう意味です。

否定的な意味では
ありません。

むしろ正反対です。

優れた人材は、
すべて人材として登用されて
国では正しい政治が
おこなわれている。

国は平和で安定している、
という意味なんです。

そして「市に大隠」。

この大元には
「大隠は市に隠る」
(たいいんはいちにかくる)
という言葉があります。

大隠は、大きな、
隠遁者の隠ですね。

つまり真に悟りを得た、
物事の道理を判った人は、
俗世間との交わりを避けて
田舎にいるのではなく、、、、、

市つまり市場、町の中に
超然と居るものだ、
という意味なんです。

横丁のご隠居だ
と思ったら、、、、

凄い哲学者だった、
みたいなイメージ(笑)

「書斎のポトフ」

この最終章のタイトル
「野に遺賢 市に大隠」とは、

民間の、ある意味、
正式なポストとかではない人に

とんでもなく賢い人、賢者が
居ることがあるし、
また町の中でひょうひょうと
暮らしている人の中に

物事の核心を真に
見極められる人がいるものだ、

 

という意味なんですね。

つまり、私のそばに、
私たちが見逃している人の中に、
本当に凄い人はいるかもしれない、
いるんだよ。

という戒めの意味だと
私は解釈しています。

刮目せよ!

目を見開いていなさい!

そういうことです。

「野に遺賢、市に大隠」

私たちは、権威に惑わされず、
また流行り廃りに流されることなく、
人のことを見抜かねば
と言うことです。

ことわざや警句には、
人の知恵が凝縮されています。

こうした言葉は
すごく有用なアプリだと思います。

あなたというOSに
どんどんインストールして
活用してください。

人は、一生、学びです。

 

 

ヒマラヤFM エガミンのパーソナル・ブランディング講座
バックナンバーより
第114回「野に遺賢、市に大隠」

 

 

いかがでしたか。
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