なぜ、日本はガラパゴス化しやすいのか

なぜ、日本はガラパゴス化しやすいのか
2021年3月10日 sofu

こんにちは。創風塾です。

きょうのコラムでは、創風塾塾長の江上鳴風が、
「なぜ、日本はガラパゴス化しやすいのか」についてお伝えします。

ガラパゴス化といえば日本の携帯電話が有名ですね。
SuicaやPASMOなどの電子マネーも国内でしか使用できないのでガラパゴス。

最近は、○○Payはバラバラでどうにかならないでしょうかね。
これもガラバゴス??

さて、「なぜ、日本はガラパゴス化しやすいのか」
それでは、早速。

 

 

日本は少し前、
ガラパゴス化していると言われていました。

進化の島、ガラパゴス諸島になぞらえて
“独自の進化をしているちょっと変った国”と
からかわれていたわけです。

もちろん、どんな国も
こうしたガラパゴス的な部分はあるのですが
日本は全体的にそれが激しいんですね。

なぜ、こうしたことになるのか
もう一度考えてみようと思います。

というのも「ガラパゴス化だあ!」と
自分たちを言わなくなったことに
少しだけ危機感を覚えるからです。

 

日本は、いまだ強烈にガラパゴス化しているのですが
それを意識できない状態になっているということは
ガラパゴス化がひどくなる可能性があります。

これ、良くないなあ、と思うからです。

自分を客観視できなくなっている、
ということに他ならないからです。

 

日本は、
なぜガラパゴス化しやすいのか。

 

その理由は3つあります。

一つは市場の規模です。

日本は少なくなってきているとは言え、
お金を持った中間層がそれなりにいる、
1憶2000万人のマーケットを持っています。

お隣の韓国は5165万人。
市場規模で言えば日本の半分以下。

台湾は2358万人。
その半分です。

この2つの国は
最初から海外を視野に入れなければ
経済がまわりません。

以前、韓国のソウルで
CG会社を立ち上げた韓国人の友人がいましたが、
最初から日本、中国とビジネスをすることは
当たり前という考えで、
頻繁に日本や中国に商談に向かっていました。

世界的に見ると、
大きなビジネスをつくるには
海外を最初から視野に入れるのが
ほんとうはスタンダードです。

自国内のマーケットを相手にすれば
食べられてしまう日本は、
ある意味、恵まれている少数の国なのです。

日本に自動車メーカーは10社ほどあります。

トヨタ自動車、本田技研工業
日産自動車、マツダ
SUBARU、三菱自動車工業
スズキ、いすゞ自動車
ダイハツ工業、日野自動車

こんな小さなく国にこれだけの自動車メーカー。

海外への輸出はもちろん行っていますが
自国内のマーケットが大きいのが理由でしょう。

アメリカでさえ、テスラを入れて
わずかGM、フォード、クライスラーの4社です。

 

二つ目は地理的な特長です。

ユーラシア大陸の東の端にある島国。
まさにファーイーストです。

鎖国という制度が長い間成り立ったのも
この地理的な特長があったからです。

この特長は、
外の環境から日本という環境を守る役割を
果たしてきました。

さらに日本語という習得難度が
もっとも高いことばがあります。

これらが合わさると
「海外から入りにくく、海外に出にくい」
という日本の独自のキャラクターがつくられます。

戦後の高度成長はきわめてまれに
あまりに戦争で国が荒廃し、マーケットが
なかなか成り立たなかったがゆえに
ほとんどの産業が
輸出を前提として動いていた状態でした。

「海外から入りにくく、海外に出にやすい」
という状態が維持できていた特殊な時代だったのです。

日本は歴史を見ても、外の国々との交流は
かなり少ない方です。

地理的に「閉じやすい」傾向を持っているわけです。

 

3つ目は、
上の地理的な特性から来る
私たちの意識です。

これは日本のマスメディアが取り上げるニュースと
欧米などの主要メディアが取り上げるニュースの違いを
1度見てみると分かります。

 

メディアのニュースで世界的に意識されているのが
以下の2つです。

「世界の中の自分たちの立ち位置」
「世界の潮流がどこに向かっているのか」

この2つにものすごく敏感です。

そして常に「本来どうあるべきなのか」という
議論をしています。

 

ひるがえって私たちはどうなのか。

たとえばテレビ。

ワイドショーが典型ですが、取り上げる話題は
つねに国内のことがメインで、
さらに上の「 」の中にあることは
ほとんど意識されません。

典型が芸能人の恋愛、結婚、不倫、離婚。

もう、どうでもいいような話題について
どうでもいいようなことを
延々とおしゃべりしています。(笑)

ほぼ365日。毎日です!

ほとんどのニュース番組も、
その延長上にあると感じます。

これは自分も含め私たちの興味が
内側に向かった状態であることを反映しています。

 

ここでも「閉じている」。

 

この「閉じている」傾向は
良く作用すると独自の高度な文化やモノを生みます。

和食
工芸品
浮世絵、日本画
服飾
能、狂言、歌舞伎などの技芸

 

最近であれば・・・

高度な工業技術品
新素材
アニメ
ファッションなど。

素晴らしいと思います。

 

日本は
「一国一文明」の珍しい国だということを
実感します。

 

こうしたものは
「閉じている」ことがなければ
生まれません。

ただ、インターネットとグローバル化は、
「閉じる」だけを許してはくれません。

いまの私たちは「閉じている」。

心配だなと思いながらも
そのうち「開く」ことも確信しています。

いわば、これは振り子です。

私たちは
「閉じる」と「開く」を振り子のように
行き来している。

 

「閉じる時期」と「開く時期」がある。

 

ちなみに「閉じる時期」とは
変化を恐れている時期です。

自分の殻に閉じこもる時期。

そうは見えないかもしれませんが
私たちは、みんなで世界に対して
「引きこもっている」わけです。

逆に「開く時期」は変化を求める時期。

さなぎが脱皮するように
強烈な変化をものともしない時期です。

楽観的かもしれませんが、
いまは何かの種を植えつけて静かに育てるための
「閉じる時期」なのでしょう。

かなり直感的なので
ぜんぜん当てにしないでほしいのですが(笑)

昨年、2020年は1995年ネット元年から25年。
これは閉じていった25年です。

たぶん、何かのきっかけで
来年以降には少しずつ開きはじめるのではないか
と思います。

社会の雰囲気も変わってくるはずです。

開く時期に自分が何をするのか、
そろそろ考え始めた方が良いですよ。

 

 

いかがでしたか。
あなたのパーソナル・ブランディングのヒントを受け取っていただけたでしょうか。

引き続き、今週のヒマラヤFMも
メッセージに引き続きお聴きください。

 

ビジョン、ミッションなどを
見直すときに絶対に聞くことが、、、、

あなたの会社は、事業は、
世の中にとって、今後、
どのような存在になるおつもりですか?

、、、、ということです。

明解に応えられる企業は
極少数です。

答えられない企業が
かなりの数います。

これは、誰でも知っている大企業でも
中小企業でもパーセンテージで行くと
けっこう高い率になるのではないか。

これは、よく考えると奇妙なことです。

なぜなら原理的に、すべての企業は
世の中の、何らかの問題を解決するために
生まれているからです。

他人が解決できない、処理できない問題を
スムーズに解決してくれるから
お金をいただくことができる。

でなきゃ、企業は不要です。

ということは、みんな
存在する意味を明確にわかっていたはずなのに
どこかで見失っている、ということです。

改めて、その意味をはっきりさせて、
そして時代の流れに沿って、
再定義すること。

これが、あらためて
求められる時代になっています。

そして、ブランドは
いつの時代も、自分自身を見つめて
つねに見直していかないと
輝きを継続することはできません。

今週のヒマラヤFMは以下から、どうぞ。

第181回ブランディングの作法-その9 2つのことを見直す勇気を持つ
https://www.himalaya.com/ja/player-embed/99846/132463898

 

 

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