五島列島への墓参りとマーケティングの関係

五島列島への墓参りとマーケティングの関係
2020年12月9日 sofu

こんにちは。創風塾です。
今週末に創風塾の第三期、アドバンス第6回を開催します。
講義はこれで最終回です。
早いですね!

創風塾塾長の江上鳴風は、

「今年1月から始まった創風塾の第三期。
コロナは対岸の火事のような時期でしたが、
ここまで酷くなるとは思いもしませんでした。
・・・。
リアルでやりたかったのが正直なところです。・・・」

と、いいます。

塾生の皆さんもそれぞれのコロナ禍で、軌道修正をしながら、
パーソナル・ブランディングを創造して来ました。

次期の塾生、第4期の体験セミナーは、
2021年春の募集を予定しています!

詳細が決まり次第、順次お知らせいたしますね。

当ホームページにもご案内いたしますが、確実に受け取りたい方は、
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さて、今日のコラムは、江上塾長の故郷。
長崎県、五島列島へお墓参りに行ったときの話とマーケティングについて
お伝えします。

それでは、早速

 

 

わが家の墓は長崎県、五島列島にあります。

長崎から海上を西へ100kmほど離れた場所で
140ほどの島が連なる列島群です。

フェリーだと3時間。
高速船で1時間15分から30分ほど。

いまは全島で人口は7万人を切っているかな。
昭和30年代の最盛期の人口はたぶん10数万人。

まわりは西日本有数の磯釣りのメッカ。

長崎港で船を待つ人も
釣り竿を抱えた人がたくさん居ました。

 

さて。

ここは言わずと知れた隠れキリシタンの里で、
私が住んでいた町の近くにも「桐里」という、
そのまんまの名前の集落がある。

小学生のとき、同級生の10人に1人ほどは
キリスト教の信者でした。
(ちなみに私の実家は神棚と仏壇のある家です)

 

日本のカソリック率は人口の0.35%
しかし、長崎は人口の約4.4%がカソリック教徒です。

五島はこれにかなり貢献しているかな。

2018年には、この地域は、
「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」で
世界遺産に登録されています。

五島の教会は、
ほんとに素朴で、質素。

それももともとが隠れ切支丹の里だから
すごく辺鄙な場所にあります。

見に行くのは少しだけ大変。

と言ってもそれらの教会は
禁教が解けて以降の明治時代以降のもの。

機会があったら、
ぜひ一度見に行ってみてください。

 

江戸時代、禁教になってからの
キリスト教弾圧は苛烈を極めています。

密告でキリスト教者をあぶり出し、
拷問で棄教を迫る方法を200年以上、
明治期初期まで続けているのです。

隠れ切支丹は、
交通の不便なへき地に住み、
キリスト教を土俗的な宗教に偽装して
この時期をやり過ごすのですが
五島には、江戸時代に
3000人以上のキリスト教が移住しているらしい。

少しだけ、弾圧から
逃れられる確率が高かったのです。

ただ五島でもっとも苛烈な弾圧は
明治時代の初期のもの。

五島久賀島で、
わずか6坪の牢屋に200人のキリシタンを詰め込んで
42人が亡くなった「牢屋の窄(ろうやのさこ)」事件も
明治元年のことです。

それほど厳しい弾圧でも
教えを捨てずに来たというのは
感嘆すると同時に驚異でもあります。

なぜなら、その教えは
時代も風土も言語もまったく違った地域で
興ったものだからです。

それは五島列島から
地球半周分の9000km離れた
アラビア半島のつけ根のガラリヤ湖畔で、
2000年ほど前に始まったもの。

ずっと大工さんをしていた30歳の男性が
わずか3年ほど活動し、説いた教えだからです。

 

千数百年後、はるばると
ユーラシア大陸の島々までやってきて
言語、風土、文化もまったく違った人々を
魅了する、ということに驚くのです。

 

この事実を、
別のシチュエーションに置き換えてみます。

 

(キリスト教信者の方、
一種の思考実験なのでお許しを!)

 

どうするかというと、
マーケティングの視点に置き換えます

2000年前にアラビア半島の一地方で
「愛のキャンペーン」が
ヘブライ語で始まりました。

この「愛のキャンペーン」を始めたのは
元大工さんのナザレのイエス氏。

最初の顧客はガリラヤ湖の数人の漁師たちであり、
最初のメディアは口コミです。

このキャンペーンでのメッセージは、
その後、ひとつの「冊子」にまとめられます。

また、鐘と十字架のある
「常設型イベントスペース」と
エバンジェリストと呼ばれる
キャンペーン専業者によって
拡大されていきます。

日本への
キャンペーン上陸は1549年。

イエズス会の
フランシスコ・ザビエル氏によって
開始されました。

 

キャンペーン継続期間は
いままでのところ2000年近く。

世界人口の約30%、22億人近くが、
このキャンペーンに応じています。

現時点で、
たぶん人類史上最大最長の
キャンペーン。

・・・という風に捉えてみてください。

 

このキャンペーンの凄さが
分かりますよね。

このキャンペーンで、
カギになるのはメッセージです。

 

イエス氏が発したメッセージは
「みんな、見返りを求めない
無償の愛(アガペー)で生きていこうぜ!」

敵さえも、自分を迫害するものさえも
愛せ、と伝えたのです。

その教えを奉じる人々が人類史で
ときに大量殺戮を引き起こしているのは
ほんとに、ほんとに不思議なのだが。

それでも、そのメッセージは
いまでも力を失っていません。

 

ビジネスは、つまりところ問題解決です。

 

この2000年前に始まったキャンペーンも
当時のユダヤ教で救えない貧しい人々を救うための
問題解決であり、教義のイノベーションでした。

教えの視点の転換です。

その衝撃力が2000年近く続き、
200年前から現在の五島列島をも包みこむ
拡大キャンペーンを支えています。

 

キャンペーン成功の鍵は
メッセージ。

 

商品でも、メディアでも、
予算でも、タレントでもなく
メッセージ。

あなたのビジネスが
トライしている問題解決を
ひとつのメッセージとして表現できないか。

それも、いままでの視点を
大きく変えるメッセージにできないか。

考えてみてください。

ちなみに「聖書」は
ビジネス書として捉えても、
無限の教えが書かれていると言われます。

 

 

いかがでしたか。
あなたのパーソナル・ブランディングのヒントを受け取っていただけたでしょうか。

次回の更新も楽しみにしていて下さいね。