こんにちは。創風塾です。
今日のコラムは、こちら退屈した心は人生を変えるサインの
続きです。
今でこそ、株式会社ディープビジョン研究所の代表を務め、
ブランド戦略コンサルタント、創風塾の塾長としても活動している江上鳴風ですが、
会社員時代から起業に至るまでには、
「息つく間もなく次々とトラブルがやって来た」というように
すべてが上手くいき、順風満帆ではありませんでした。
では、早速。
★
こちらの続きです。
エガミの転機であり、
起業したときの話をお伝えします。
2000～2004年頃のことです。
もうかなり前のことになりますね。
とにかく・・・
広告代理店のクリエイターとして
めちゃくちゃ多忙なのに
こころはとても退屈していたのです。
それが「人生を変えなさい」
というサインということにも
気づかないまま
私は毎日をすごしていました。
ある意味、のんきに
見えてしまうかもしれません。
でも、本人は
かなりストレスフルで
とても苦しかった。
何しろ、
先の展望が何もないのです。
20代で描いていた目標を
達成してしまっていたのです。
で、次の目標が描けない。
描いてないし、
描こうとも
していなかったのですね。
どう生きたいのか、
何を為したいのか、
何処に行きたいのか。
もう・・・
何にもなかったのです。
すっからかんです。
だから、
ひたすら目の前に来る仕事を
こなしていました。
それが、
楽しいはずがない。
そんなやつが
イキイキしているはずがない。
だから顔には笑顔が
張りついていましたが
こころは死んでいました。
そうして何年かを
すごしていた鬱々とした日々に
トラブルは突然やってきました。
それもフルセットで(笑)
ドカンと！
まず、長崎の実家に居る
父が末期の癌が発覚しました。
大腸がんを手術した
2年後くらいから肝臓、
ふたたび大腸と転移がみつかったのです。
治せないかとあらゆる方策を
探していました。
そのころのことです。
突然、娘に「いじめ問題」が
勃発しました。
小さい頃から仲のよかった同じ年の
女の子からなぜかいじめを
受けはじめたのです。
同じマンションのご家族の娘さんでした。
ご家族とも親しかったので
やむなく妻が娘さんのお母さんに
相談しました。
すると、何が起こったかというと
「逆切れ」です。
電話の向こうで
「うちの娘がそんなことするはずがない！」
と絶叫され、延々と罵倒されたのです。
妻は相当なショックだったと思います。
ずっと仲が良いと思っていたお母さんから
突然罵倒されたわけですから。
私もかなりショックを受けましたが、
妻は本当に辛かったと思います。
なにせ、同じマンションです。
顔を合わせないわけにはいきません。
なんとかしたいと動いたのですが
打開策が見つかりません。
1年ほど、
このこう着状態がつづきます。
妻は閉じ込められたような
気持だったのでしょう。
懸命に自分を
保とうとしていました。
いじめ問題も学校に相談に行き、
少しは光が見えたのですが
解決！とは行きませんでした。
当たり前です。
その親御さんが
話し合いを
拒否しているのですから。
プライベートが
父の癌、いじめ、
そこからのご近所トラブル。
三すくみの中、
こんどは私の仕事で
大変なことが起きました。
クリエイティブTOPの
取締役から自分のそばに
来てほしいという話があったのです。
父が他界して
半年たったころだと思います。
2003年です。
それは、
クリエイティブの現場を離れて
管理の仕事をやってくれという
オーダーでした。
というか
ほとんど「命令」です。（笑）
なぜなら、その3日後には
有無を言わせず
辞令が出されて異動することが
決まってしまったからです。
クリエイティブの現場から離れる。
それもクライアントとの関係も
うまく行っている現場から離れる。
担当営業も猛烈に抗議し、
クライアントの宣伝部長も怒ったのですが
剛腕で鳴らしたその取締役は
押しきってしまいました。
コピーライターとして職を得て、
そしてクリエイティブ・ディレクターになり、
年に10数本のCMや広告をつくって
まがりなりにも10名以上のスタッフを
率いていたのですが、
そこから離れざるを得ないのです。
退屈とは言っても
ある種の誇りと矜持をもって
仕事にのぞんでいたので
本当にショックを受けました。
精神的なショックで
下痢をするのだと、
その時初めて知りました。
何を食べても
水のようになって
体から出てしまうのです。
痛みも熱もなにもない
ただただ下ってしまう。
台風の目の中のような
静かな不思議な状態でした。
5日ほど会社を休みました。
そうして
クリエイティブ計画ルーム長という
職種に替わりました。
クリエイティブ全体の
経営計画を立て、
組織をプランしていく場所です。
部下も変わり、
意にそわないながらも
覚悟を決めてスタートしました。
慣れないながらも
なんとかこなしていました。
そうして、とどめのように
最後のトラブルがやってきたのです。
2004年の5月のある日、
妻の癌が発覚したのです。
つづく・・・。
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