人から好かれてしまう「受容のことば」とは?

人から好かれてしまう「受容のことば」とは?
2022年9月10日 sofu

こんにちは。創風塾です。
それでは早速、創風塾塾長の江上鳴風が語る
パーソナル・ブランディングのヒントをお届けします。

 

 

もう、30年も前、
まだコピーライターのひよこ状態のころ。

当時、何人か居た広告の師匠の
ひとりと朝方まで酒を飲んだことがある。

コピー講座の帰りで
受講生と師匠(講座の先生でした)でのみ始め、
一人帰り、二人帰り。

ゴールデン街の飲み屋の
カウンターで二人きりになったですが、
その師匠に話を聞いてもらうのが
うれしくて朝方までコース。

ま、帰りそびれたのもありますが(笑)

 

彼の口ぐせは、
本当に感心したような顔で言う
「そうなんだぁ!」

 

そうなんだなあ。。。

へえ!そうなんだ!

そう、、、なんだねえ、、、

そうなんだぁ!

 

何を言ってもニコニコと
感心したような顔で
うなずくような顔で
そう言われるとついつい
色々なことをしゃべってしまう。

私は、その師匠が大好きでした。

そして、その「そうなんだ」が
大好きでした。

 

「そうなんだぁ!」って
「受容」なんですよね。

その人を受け入れるサインの言葉。

その人をいったん受けとめる言葉。

師匠は「受容」の人だったのですね。

 

人は受容されると嬉しい。

そして受容した人と
親しくなりたいと思う。

その後、私の口ぐせに
「そうなんだぁ」が加わったことは
言うまでもない(笑)

 

注意すべきは「受容」は
「肯定」ではない、ということ。

発言するあなたを受け入れるであって
発言内容を受け入れるではない、ということ。

それは、また別の話。

 

新幹線で窓の外を見ていたら
ふと30年前の、その光景と
師匠の言葉がよみがえってきました。

師匠は、その5年後、
旅先の海外から帰国する空港で倒れ
帰らぬ人となります。

お葬式はなぜか女性がいっぱい。

愛すべきやんちゃ坊主でした。

相変わらず空の上で
飲んだくれて「そうなんだぁ!!」を
連発してるかな。

 

 

いかがでしたか。
あなたのパーソナル・ブランディングのヒントを受け取っていただけたでしょうか。

引き続き、今週の音声コラム「江上鳴風のビジネス戦略塾」も
メッセージに引き続きお聴きください。

 

 

組織学習には
2つの方法があります。

ひとつは、シングルループ学習。

いままで経験を経てきた方法や考え方に則って
問題を解決したり、業務を改善したりする方法。

 

ある意味、固定化されたやり方なので
一度学んだら、それをあらゆる場面に適応して
繰り返していけばよいという方法です。

高度成長期の日本は、
この方式を徹底して行って
世界史上でも稀な大成功をおさめました。

冷戦期という政治的に固定化された時期で、
かつ全世界的に工業機械化の時期に当たり、
家電製品の普及が世界中で進行していた時期でした。

変化が大きそうで、その実、
変化の少ない時期だったのですね。

 

もう一つは、ハーバード大学の
クリス・アージリス教授が唱えた
「ダブルループ学習」です。

ダブルループ学習とは
自己革新のための学習方法です。

前提となる課題設定や目標が違ってきた場合、
シングルループ学習の方式では
課題解決や目標の達成が厳しくなります。

なぜなら、固定化された考え方、やり方で
課題や目標に向かおうとするから。

大きなズレが生じるのです。

高度成長期の「カイゼン」では
革新的な業績が望めなくなっているのが
その証拠です。

 

ダブルループ学習は前提を疑い、
幅広い視点から自分たちの思考、方法を
見直していきます。

つまり、新しい状況に対応できる
新しいやり方を生み出すのが、
このダブルループ学習なのです。

 

今週の放送のネタバラシを
してしまいましたが・・・。

第二次世界大戦当時の日本軍は
徹底的にシングルループ学習の組織でした。

明治維新後、近代的な軍の育成には
大成功しています。

これはダブルループ学習の思考様式がないと
できないことなのですが、日清・日露戦争以降、
そのループが止まってしまいます。

成功におごる。成功に酔う。
私たちは、これでいいと思い込む。

どうも、これをやってしまったようです。

 

自己革新を止めてはならない。

「失敗の本質」から学んだ最大の要件です。

 

第259回は組織上の敗因の3つ目から・・・

あと1週で終了。

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   ~ 江上鳴風のビジネス戦略塾 ~
 第259回 歴史に学ぶ 「失敗の本質」より その7
      <学習を軽視した組織>
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いかがでしたか。
あなたのビジネス戦略のヒントを受け取っていただけたでしょうか。

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