こんにちは。創風塾です。
コロナ禍でも伸びている業種、企業がありますね。
代表的なものの一つが、Netflix。
実は、私も最近会員に。^^
会員2億人突破 10~12月の売上高2割増という報道もされていました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN191I60Z10C21A1000000/
今日のコラムでは、創風塾塾長の江上鳴風が、
映画監督 黒澤明氏を話題にしながら、
パーソナル・ブランディングのヒントをお届けします。
それでは、早速。
★
「クロサワは現代における
映像のシェークスピアだ」というのは
スティーブン・スピルバーグ監督のことばです。
フランシス・フォード・コッポラ監督は
「映画をノーベル文学賞の対象に加え、
黒澤氏に授与すべきだ」としたためた手紙を
ノーベル事務局に送ったそうです。
現代の映像作品、映画などの
色々な潮流があるうちの
ひとつの大きな作劇法をつくりあげたのが
黒澤明です。
特にドラマチィックな展開や
映像のダイナミズムを追求した方法論は
現代映画、特にハリウッド映画に多大な
影響を与えています。
なぜ、こうした世界的な映像の古典が
日本から生まれたのか?
不思議な感じがしますが
作劇、視覚化は
実は日本の伝統ではないかと思うのです。
◇歌舞伎、能、狂言、文楽、人情本、滑稽本、講談、落語。
◇幽界冥界も取り込む深いドラマタイズの歴史。
◇日本の書画、工芸品のデザイン性。
◇源氏物語以来の物語づくりの伝統。
◇歌舞伎の舞台美術の見事さ。
◇出雲の御国以来の芸能の流れ。
◇ゴシップ好きで凝り性な国民性。
そこに、黒澤の枠を外れた
創造性が加わって大胆な撮影法と
作劇術に昇華していったのかなと思います。
◇レフ板を使わず鏡を使う。
◇雨を立たせるために墨汁の雨を降らせる。
◇マルチカメラで同時撮影。
◇1カメで移動しながら1カットに収める。
私は、とある仕事で黒澤さんの原画を
見る機会に預かったことがあります。
保存の仕方が乱暴だったのにも驚いたのですが(笑)
しかし、絵は凄かった。
黒澤スタジオで見た黒澤さんのカット画は
(確か乱のものだったと記憶します)
そのまま画集になっても
良いほどのパワーが色彩となって乱舞していました。
(実は黒澤さんはもともと画家志望)
つまり彼のイメージは
リアルに匂いや肌触りまであって、
そのイメージの塊りを
ただ、見える通りに映画にしていた。
そんな風に感じたのです。
そのあふれんばかりのイメージとドラマが、
自分の内部にしっかりとあるから
確信してその世界を描き出すことが
できたのでしょう。
ちなみに黒澤明の作品を
見たことがないという人が増えてきました。
以前、弊社に在籍した社員で
映像を目指している人間が黒澤作品を
まったく見たことがないと聞いて驚いたことがあります。
画家を目指す人間がピカソを見たことがないに
等しいのではないかと思います。
さて。今日のコラムは私の専門のブランディングとは
何の関係もありません(笑)
ただ、こじつけるなら・・・
クロサワは強烈なブランドではあるけれど
そのブランド性は作品の完成度と
それが与えた影響のみによって成り立っています。
これはいわば「無作為のブランド」です。
つまりまったく意図せずに
巨大になったブランドなのです。
こういうブランドが世の中には
たまに現れます。
それは私たちの予想を超えて巨大になったり、
ハンドリングしにくいものになったりします。
意図は出来ないのです。
いま彼の作品は、
映像史を振り返るとき、
そして映画を創ろうとするときに
世界中で参照されます。
まさに冒頭でスピルバーグが言った
「映像のシャークスピア」になっているわけです。
黒澤明の作品は少なくとも
今後数百年は基礎教養として扱われる
映像作品になるでしょう。
一見ビジネスと無関係のこの作品を見て
味わえること、語れることが
たぶんこれからの「クリエイティブクラスの世紀」の
必須事項となっていきます。
まさか?
いいえ、その「まさか!」です。
★
いかがでしたか。
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